サービスレベルレポート
SAP ソリューションのサービスレベルアグリーメントに関するレポート

サービスレベルレポート (SLR) は ABAP および Java システムを監視するための自動サービスです。このサービスを活用すると、お客様のソリューションランドスケープのシステムおよびビジネスプロセスにおける、個々のサービスレベルアグリーメント (SLA) の達成状況に関連したさまざまな技術的指標について、簡単に定期的なレポートを作成できるようになります。このサービスは SAP との保守契約に含まれており、追加費用なしでご利用いただけます。お客様ご自身で、週次または月次でレポートを作成するように設定できます。

簡単な設定で、レポートのコンテンツを柔軟にカスタマイズでき、お客様の個々のニーズに合わせたオーダーメイドのレポートを作成することができます。サービスレベルレポートは、同様のテクノロジーを使用している SAP EarlyWatch Alert (SAP EWA) にプラスしてご利用されるのが最適なサービスです。プラスすることで、標準外のレポートコンテンツや、レポート作成に対するお客様固有の警告しきい値などについてレポート機能を強化できます。

お客様のメリットと提供

お客様のメリット

サービスレベルレポートを活用すると、定義されたサービスレベルアグリーメント (SLA) の達成状況を社内で容易に文書化することができます。いったんサービスレベルレポートの設定とカスタマイズを行えば、お客様が定義したシステム指標の概要が自動的にレポートへ出力され、それらの指標のステータスが定期的に通知されるようになります。さらにサービスレベルレポートは、SLA の達成が困難になる前に、お客様のソリューションランドスケープ内の危険な状況をプロアクティブに検出するための手段ともなります。

特に、サービスプロバイダの場合、このツールを使用することで、自社のさまざまなお客様やサービスパートナーに対してそれぞれ個別のレポートを完全自動で作成して配布することができます。

提供

サービスレベルレポートは、SAP との保守契約に含まれています。SAP EarlyWatch Alert の補完ツールとして使用すれば、標準外の EWA レポートコンテンツや、お客様固有の警告しきい値などについてレポート機能を強化できます。SAP EWA と同様に、サービスレポートもお客様ご自身で有効化できます。SAP Solution Manager ラウンチパッドの[SAP エンゲージメントおよびサービスデリバリー]ワークグループにある[設定 - サービスレベルレポート]アプリケーションより有効化できます。
 

機能

  • サービスレベルレポートでは、お客様固有のシステムサブセットまたはソリューションランドスケープ(使用している場合)における技術的システム指標についての各種メトリックをカスタマイズした形式で表示できます。
  • 1 つのレポートに、システムランドスケープのすべてのシステムを含めることも、システムを指定することもでき、レポートの割当て先のソリューションに対象を限定することも可能です。
  • レポート作成周期および対象期間に関しては 2 つのオプションがあります。1 つは、週単位で発行し、カレンダー上の前週の統計データを対象にするレポート、もう 1 つは、月単位で発行し、カレンダー上の前月の統計データを対象にするレポートです。
  • SAP Solution Manager オペレーションフレームワークにより、お客様の現在の SLR カスタマイズ設定に基づいて定期的に完全自動でサービスレベルレポートが呼び出されます。
  • レポートバリアントの概念が導入されており、1 つのシステムまたはシステムランドスケープに関して異なるレポートコンテンツと対象期間を表示できます。システムサブセットまたはソリューションランドスケープ(使用している場合)ごとに、いくつでもレポートバリアントを設定できます。レポートバリアントは、構成されているシステムによって異なり、また周期および対象トピックも異なる場合があります。
  • すべてのレポートバリアントは、[SAP エンゲージメントおよびサービスデリバリー]ワークグループの[サービスレベルレポート]アプリケーションで閲覧およびダウンロードできます。
  • 各レポートは、[サービスレベルレポート]アプリケーション用に設定した受信者リストの受信者に電子メールで自動的に配信できます。

関連情報

よくある質問 (FAQ)

サービスレベルレポート (SLR) は、システム監視サービス用の SAP Solution Manager ツールスイートに含まれているサービスです。このサービスを活用すると、お客様のソリューションランドスケープのシステムおよびビジネスプロセスにおける、個々のサービスレベルアグリーメント (SLA) の達成状況に関連したさまざまな技術的指標について、簡単に定期的なレポートを作成できるようになります。サービスレベルレポートは、過去のイベントを振り返る事後レポートに使用するものです。リアルタイム監視には適しておらず、SAP Solution Manager のアラートフレームワークとは連携しません。

SAP Solution Manager 7.2 では SP05 の ST-SER 720 が最小限の前提条件となります (SAP Note 2249101)

ドキュメント資料とベストプラクティスについてはクイックリンク http://support.sap.com/slr を参照ください。また、SV-SMG-MON-SLR コンポーネントで SAP FAQ Notesを提供しています。

SAP EarlyWatch Alert (SAP EWA) はコンテンツ、しきい値、周期があらかじめ定められている標準レポートツールです。一方、サービスレベルレポートには専用の設定ワークベンチが付属し、これらの項目を自由にカスタマイズできます。さらに、サービスレベルレポートは SAP EWA ではアクセスできないその他のデータソース、たとえば SAP CCMS や BW インフォプロバイダなどから統計データを収集できます。

SAP EarlyWatch Alert はサービスレベルレポートに必須のデータサプライヤです。お客様のレポートのニーズに応じて、SAP Solution Manager* に次のデータサプライヤを追加できます。

-  監視およびアラートフレームワーク (MAI) からの標準 BW インフォプロバイダ、または標準 SAP Solution Manager BW フレームワークからのその他のインフォプロバイダ (SAP Note 1233116)

- SAP Solution Manager 、または SAP Solution Manager にリモート接続されているその他の BW システムで利用可能なお客様固有の BW インフォプロバイダ (SAP Note 1233116)

*方針についてのメモ

SAP CCMS/CPH は技術的メトリックに対する SAP の従来の監視インフラストラクチャであり、SAP R/3 以降では SAP BASIS に含まれています。現在もなお多くのインストレーションで現役で利用されており、比較的簡単にサービスレベルレポートに追加できます。現在、SAP Solution Manager の導入により、SAP のアプローチは BW ベースの監視インフラストラクチャ(監視およびアラートインフラストラクチャ、MAI)へ移行する方向に変わりました。MAI はシステム監視、障害原因分析、ビジネスプロセス監視など多くのアプリケーション運用および監視ツール向けの共通のデータソースとして機能します。
サービスレベルレポートでは意図的に両方のインフラストラクチャへのアクセスを提供しています。レポート作成に必要なすべてのオブジェクトを網羅するように、これらのインフラストラクチャを補完的にご利用いただけます。ただし、将来、提供している監視オブジェクトに対する拡張を行う場合は、BW ベースのインフラストラクチャのみが対象となりますのでご留意ください。

- SAP Computing Center Management System / Central Performance History (CCMS/CPH) (SAP Notes 872569 および SAP Notes 94496)

SAP EWA は特定の SLR レポートコンテンツ用のデータサプライヤとしての基本的な機能を提供するほか、後でサービスレベルレポートに表示されるほぼあらゆる種類の統計データの汎用データコレクタおよびプリプロセッサとして機能します。そのため、SLR 実行の前に、週に一度の SAP EWA 実行が必要になります。

サービスレベルレポートを有効化およびカスタマイズするには SLR 設定ワークベンチを使用します。SLR 設定には[設定 - サービスレベルレポート]アプリケーションタイルからアクセスできます。このアプリケーションは SAP Solution Manager ラウンチパッドの[SAP エンゲージメントおよびサービスデリバリー]ワークグループに含まれています。

作成されたサービスレベルレポートには、[サービスレベルレポート]アプリケーションタイルからアクセスできます。 

週次および月次でレポートを作成するように設定できます。SLR 設定で指定した平日の処理日にレポートが定期的に作成されます。週次レポートは最短で翌週の月曜日に確認できます。月次レポートは最短で翌月の第 1 月曜日に確認できます。カレンダー日付を指定してレポートをスケジュールすることはできませんのでご注意ください。

レポートバリアントは対象のシステムまたは監視オブジェクトの数や選択内容を変える場合や、サービスレベルレポートのコンテンツや出力形式を変える場合に使用できます。この機能を活用することで、レポートデータについてさまざまなビューを登録したり、バリアントごとに異なるシステムサブセットを集計したりすることができます。また、対象となるシステム数を変えていくつでもバリアントを作成できます。さらに、システムごとなど、表示するコンテンツの種類を変えることも可能です。SLR レポートバリアントの管理は SLR 設定ワークベンチからのみ行えます。

SAP Solution Manager リリース 7.2 から、ソリューションの使用方法が変わりました。さまざまなソリューションを使ってシステムとビジネスプロセスを整理する必要がなくなりました。したがって、サービスレベルレポートは、このリリース7.2ではソリューション制約による制限を一切受けません。しかし、サービスレベルレポートの設定は引き続きこのソリューション文書化アプローチと互換性があり、システムランドスケープを任意の数の同等のソリューションにさらに分割する機能をサポートしています。
特に、サービスプロバイダの環境やシステム数が多い大規模インストレーション環境では、SLR 設定を明確にするため、このソリューション文書化を使用することをお勧めします。ソリューション文書化の詳細

SAP インシデントコンポーネント SV-SMG-MON-SLR でカスタマーインシデントを登録してください。

概要プレゼンテーション

以下の PDF ファイルをご参照いただけます。