SAP GoingLive Functional Upgrade Check

SAP ソフトウェアのリリースアップグレード後のパフォーマンス最適化

ビジネス環境の激しい変化に応じて、お使いの SAP システムのリリースアップグレードによるビジネスソリューションの適合が必要になる場合があります。SAP リリースアップグレードを容易に実行いただくために、 SAPはSAP GoingLive Functional Upgrade Check を提供します。このサービスにより、アップグレード後の環境で効率的に稼動するための準備を支援します。

お客様のメリット

このサービスをご利用になると、アップグレード時もしくはアップグレード後に発生しうる予想外のコスト発生を防止できます。

  • アップグレード準備段階において、将来のシステムリソースの信頼性の計画や早期の課題発見を行うことで、コストに影響を及ぼす問題に発展することを防止します。
  • アップグレード時に、コストに影響するシステムダウンタイムを最小限に抑えることができます。
  • アップグレード後もシステムリソースを最適に使用することができます。
  • アップグレード関連コストの増加につながる要因を計画段階で効率的に解消できるため、最小限のコストで安全にアップグレードを実施できます。

SAP GoingLive Functional Upgrade Check の基本コンセプトは、重大な技術問題発生を未然に防止して、SAP ソリューションの安定運用をプロアクティブに保証することです。このサービスは、過去の数千件におよぶインストール事例に基づく経験を活用することにより、時間の節約とコストの節減、SAP ソリューションの安定運用を維持するためのものです。

サービス提供方法

SAP GoingLive Functional Upgrade Check は、解析セッションと確認セッションからなる 2 つのサービスセッションで構成されます。実施タイミングは、アップグレードプロジェクトにおける重要なフェーズになります。解析セッションはアップグレードプロジェクトの開始後に実施され、確認セッションは最終的なアップグレード完了後に実施されます。

詳細情報

SAP リリースアップグレードにより、機能拡張や運用面での強化を十分に活用することが可能となります。拡張機能を存分に活用するためには、多くの点を考慮し詳細を把握した上でアップグレード計画を立てる必要があります。入念に計画を立てることにより、アップグレードプロジェクトのコストを抑え、その後も SAP ソリューションの効果を十分に活用することができます。SAP GoingLive Functional Upgrade Check によって、綿密なアップグレードプロジェクト計画と効率的なプロジェクトサポートを得ることができ、アップグレードに伴う拡張機能の効果をすぐに享受いただけます。

詳細情報

SAP GoingLive Functional Upgrade Check は、SAP R/3 や SAP BW などの SAP システムに対して SAP リリースアップグレードを計画している場合に最適なサービスです。SAP GoingLive Functional Upgrade Check は複数のセッションから構成されます。

解析セッション

通常、SAP リリースアップグレードでは、SAP システム、データベース、オペレーティングシステムの設定を一部変更する必要があります。また、ハードウェアが新しい要件を満たしている必要もあります。解析セッションでは、アップグレードの実行前に潜在的なリソースボトルネックを特定し、事前に対応策を講じることができます。必要なハードウェアコンポーネントの準備が間に合うように、通常このセッションはアップグレードのおよそ 8 週間前に実施します。

.解析セッションの結果として、パフォーマンス最適化に向けた詳細な推奨事項を記載した詳細なレポートがお客様に提出されます。推奨事項の中には SAP リリースアップグレードの前に適用可能なものもあれば、アップグレード後に検討が必要となるものもあります。

確認セッション

確認セッションは、SAP リリースアップグレードの技術的な作業を実際に実行し、解析セッションの推奨事項を適用してからおよそ 6 週間後に実施します。このセッションでは、潜在的なボトルネック発生を防ぐための推奨事項をご提供します。セッションでは、システム解析を実施して、アップグレード後のシステムパフォーマンスをチェックします。システム解析の内容には、アップグレード前後におけるトランザクション実行時間の比較などが含まれます。このような方法で、お客様のシステムにおいてさらに最適化が必要なエリアをすぐに特定することができます。

確認セッションが完了すると、システムの解析結果とシステムパフォーマンス改善に向けての推奨事項を詳細に記載したレポートがお客様に提出されます。

サービス手順と前提条件

サービス実施日は、お客様のご希望に合わせてスケジュールいたします。サービスセッション実施に先立って、ご使用システムでバックグラウンドでプログラムを実行し、パフォーマンスとリソース使用状況に関するシステム稼働状況データを収集します。システムとデータについて広範囲の解析を行った後で、チェック結果と推奨事項を記載した詳細なレポートをお客様に提出いたします。

このサービスを十分に活用していただくために、SAP EarlyWatch Alert を有効にされることを強くお奨めします。

このサービスをご利用になる準備として、 準備に関する総括ノート をご参照ください。